クリニックの採用ページの作り方|メリット・掲載項目・文章テンプレートを紹介

クリニックの採用ページの作り方を解説するCLINICA WEBの記事サムネイル。医療スタッフや採用ページのイメージとともに、紹介手数料の削減、直接採用、求人応募の促進などのメリットを紹介。

クリニックのホームページは、患者さんに診療内容や医院の特徴を伝えるだけでなく、スタッフの採用活動にも活用できます。

看護師や医療事務などの採用を検討する際、人材紹介会社や求人サイト、ハローワークなどを利用するクリニックも多いのではないでしょうか。

こうした採用方法に加えて、自院のホームページに採用ページを設けることで、求職者に職場の魅力を伝え、直接応募を受け付けることができます。

直接応募から採用につながれば、人材紹介会社に支払う紹介手数料を抑えられる可能性もあります。

また、ハローワークや求人サイトで医院を知った求職者が、応募前にホームページを確認することもあります。採用ページは、こうした求職者に仕事内容や職場環境を伝える役割も担っています。

本記事では、クリニックに採用ページを設けるメリット、掲載したい基本情報、文章テンプレート、ハローワークとの連携、就職準備金の活用について紹介します。

大がかりな採用サイトを制作する必要はありません。自院のホームページに採用情報を掲載し、電話などで応募を受け付けることから始められます。


1.クリニックに採用ページを設ける5つのメリット

① 人材紹介会社への紹介手数料を削減できる

クリニックが人材紹介会社を通じてスタッフを採用する場合、契約内容に応じて紹介手数料が発生します。

一方、自院のホームページから直接応募した方を採用できれば、その採用については人材紹介会社への紹介手数料が発生しないケースがあります。

例えば、年収400万円のスタッフを採用する場合を考えてみましょう。

仮に紹介手数料率を年収の30%とすると、紹介手数料は120万円になります。

採用方法紹介手数料の例
人材紹介会社経由120万円
自院ホームページからの直接応募0円

※年収400万円、紹介手数料率30%と仮定した計算例です。実際の手数料は契約によって異なります。また、直接採用にも求人広告費や採用業務の人件費などが発生する場合があります。

採用ページを設ければ必ず採用できるわけではありませんが、直接応募を受け付ける窓口を持つことで、採用費用を抑える選択肢が生まれます。

なお、過去に人材紹介会社から紹介を受けた求職者については、直接応募であっても契約上の手数料が発生する場合があるため、契約内容の確認が必要です。

② 自院のホームページで採用活動ができる

採用ページを設けることで、人材紹介会社や求人サイトだけに頼らず、自院でも採用活動を行えるようになります。

募集職種、仕事内容、給与、勤務時間、応募方法などを掲載しておけば、求職者がホームページを見て直接問い合わせたり、応募したりすることができます。

また、採用ページは募集を行っていない期間も活用できます。

例えば、現在は募集していない職種について「現在、募集は行っておりません」と掲載しておき、採用活動を再開した際に情報を更新する方法もあります。

自院で採用情報を発信できることは、継続的な採用活動を考えるうえでもメリットです。

③ 求職者にクリニックの魅力を伝えられる

就職希望者にとって、クリニックのホームページは、職場の雰囲気や診療方針を知るための情報源です。

ハローワークや求人サイトで求人を見つけた後、応募先のホームページを確認する求職者もいます。

その際、採用ページがあれば、求人票だけでは伝えきれない情報を紹介できます。

例えば、院長の考え方、スタッフの仕事内容、職場の雰囲気、教育体制などです。

求人票は主に募集条件を伝えるものですが、採用ページは「このクリニックで働くと、どのような仕事ができるのか」を伝える役割も担っています。

④ ハローワークや求人サイトからの応募を後押しできる

採用ページは、ホームページからの直接応募だけを目的とするものではありません。

ハローワークや求人サイトで医院を知った求職者が、採用ページで仕事内容や職場環境を確認することも考えられます。

募集条件だけでなく、院長のメッセージや医院の写真などが掲載されていれば、応募先を検討する際の参考になります。

つまり、採用ページは、ほかの求人媒体を利用した採用活動を補完する役割もあるということです。

⑤ 自院独自の採用施策を案内できる

採用ページでは、クリニック独自の採用制度を紹介することもできます。

例えば、就職準備金・入職支援金、資格取得支援、研修制度などです。

自院で制度を設けている場合は、対象職種や支給条件などを具体的に掲載することで、求職者に情報を伝えられます。

ただし、金銭の支給制度については、法令や税務上の取り扱いなどを確認し、条件を明確にすることが重要です。


2.採用ページに掲載したい基本情報

クリニックの採用ページは、必ずしも複雑な構成にする必要はありません。

まずは、求職者が応募を検討するために必要な情報を整理しましょう。

掲載項目内容
募集職種看護師、医療事務、臨床検査技師など
雇用形態正社員、パートなど
仕事内容実際に担当する業務
応募資格必要な資格、経験など
給与基本給、手当、時給など
勤務時間始業・終業時刻、休憩、シフト
休日・休暇休診日、休日、休暇制度
勤務地医院の所在地
福利厚生社会保険、交通費、研修制度など
応募方法電話、メール、応募フォームなど

このほか、院長メッセージや医院の写真、スタッフ紹介などがあれば、働く環境をより具体的に伝えられます。

ただし、すべての情報を一度に用意する必要はありません。

まずは募集要項と応募方法を掲載し、必要に応じて内容を充実させていく方法でもよいでしょう。


3.採用ページの文章テンプレート

ここでは、クリニックの採用ページで使いやすい文章例を紹介します。

自院の診療方針や職場環境に合わせて編集してください。

テンプレート① 採用ページの導入文

見出し例:採用情報|一緒に働くスタッフを募集しています

【医院名】では、地域の皆さまに安心して受診していただけるクリニックを目指し、日々の診療に取り組んでいます。

現在、【募集職種】のスタッフを募集しています。

患者さんへの丁寧な対応を大切にしながら、スタッフ同士で協力して働ける方をお待ちしています。

募集内容や応募方法については、下記をご確認ください。

テンプレート② 院長から求職者へのメッセージ

見出し例:院長からのメッセージ

当院の採用ページをご覧いただき、ありがとうございます。

【医院名】では、患者さんに安心して診療を受けていただくためには、スタッフが協力し合い、働きやすい環境を整えることも大切だと考えています。

職種にかかわらず、お互いを尊重しながら、地域医療に取り組んでいきたいと思っています。

当院の診療方針に共感していただける方からのご応募をお待ちしています。

テンプレート③ 職場の特徴

見出し例:当院で働く魅力

当院では、【実際の職場の特徴】を大切にしています。

【スタッフ間の連携、教育体制、勤務環境など、具体的な内容】について取り組んでいます。

入職後は、【実際の研修・業務指導体制】に沿って業務を覚えていただきます。

テンプレート④ 募集していない場合

見出し例:現在の採用情報

現在、スタッフの募集は行っておりません。

今後募集を行う際は、こちらのページでご案内いたします。

※採用予定がない場合に、応募を受け付けているような表示をしないようにしましょう。


4.募集要項の書き方と記載例

採用ページで特に重要なのが募集要項です。

求職者が応募を検討するために、仕事内容や給与、勤務時間、休日などを具体的に掲載しましょう。

募集要項テンプレート

項目記載例
募集職種医療事務
雇用形態正社員
仕事内容受付、会計、電話対応、レセプト業務など
応募資格【必要な資格・経験】
勤務地【医院所在地】
給与月給【金額】円~
勤務時間【曜日・始業終業時刻・休憩時間】
休日【休日・休暇】
待遇【社会保険、交通費など】
試用期間【期間・期間中の労働条件】
応募方法【電話・メールなど】

※これは記入用の例です。公開時には、実際の条件に置き換え、必要な募集情報を追加してください。

募集情報では、業務内容や就業場所の変更範囲、有期労働契約の場合の更新基準など、法令上明示が求められる事項にも注意が必要です。

また、「月給25万円~」と記載する場合も、固定残業代の有無や手当の内訳など、求職者が誤解しない情報提供を心がけましょう。

募集要項は最新の情報に更新する

採用が終了した職種を「募集中」のまま掲載していると、求職者の混乱につながります。

募集の開始・終了、給与や勤務条件の変更などがあった場合は、採用ページを更新しましょう。


5.応募方法は電話でも十分|直接応募の窓口を用意する

採用ページを設ける際、必ずしも専用の応募フォームを作る必要はありません。

電話、メール、応募フォームなど、自院で対応しやすい方法を選ぶことができます。

特に小規模なクリニックでは、電話で応募を受け付ける方法も十分に考えられます。

大切なのは、求職者が応募方法を迷わず確認できることです。

テンプレート① 電話で応募を受け付ける場合

見出し例:応募方法

ご応募を希望される方は、下記の電話番号までご連絡ください。

電話番号:【電話番号】

採用担当:【担当者名・役職】

受付時間:【受付曜日・時間帯】

お電話の際は、「ホームページの採用情報を見た」とお伝えください。

テンプレート② メールで応募を受け付ける場合

見出し例:応募方法

ご応募を希望される方は、【メールアドレス】までご連絡ください。

メールには、氏名、希望職種、連絡先などをご記載ください。

応募内容を確認後、採用担当者よりご連絡いたします。

テンプレート③ 応募フォームを利用する場合

見出し例:採用エントリー

ご応募は、下記の応募フォームから受け付けています。

必要事項をご入力のうえ、送信してください。

応募内容を確認後、採用担当者よりご連絡いたします。

※応募フォームを利用する場合は、個人情報の利用目的を明示し、適切に管理する必要があります。

ハローワークからの応募も案内する

ハローワークに求人を掲載している場合は、採用ページから応募方法を案内することもできます。

文章例

当院では、ハローワークを通じたご応募も受け付けています。

ハローワークからの応募をご希望の方は、当院の求人情報をご確認のうえ、ハローワークの窓口等を通じてお申し込みください。

※ハローワークでの紹介を必要とする応募手続きや助成金の要件がある場合は、その手続きに沿って対応してください。


6.就職準備金・入職支援金を活用する方法

自院で直接採用を行う場合、就職準備金や入職支援金などの制度を設ける方法も考えられます。

例えば、人材紹介会社を利用した採用では紹介手数料が発生することがありますが、直接応募による採用では、その費用を抑えられる場合があります。

そこで、採用費用の一部を入職者への支援に充てるという考え方です。

ただし、制度の導入は必須ではありません。採用状況や経営方針に応じて検討しましょう。

就職準備金の案内テンプレート

見出し例:就職準備金制度について

当院では、【対象職種】として入職される方を対象に、就職準備金制度を設けています。

支給額:【金額】円

対象となる方:【対象条件】

支給時期:【支給時期】

詳しい支給条件については、採用担当者までお問い合わせください。

制度を設ける際の注意点

就職準備金や入職支援金を導入する場合は、支給対象、支給時期、金額、支給条件などを明確にしておくことが重要です。

また、金銭の支給については、税務・社会保険上の取り扱いや、職業安定法などの関係法令を確認する必要があります。

人材紹介会社や求人情報提供事業者に適用される金銭提供の規制と、クリニックが自院で採用した職員に支給する制度は、同一ではありません。

ただし、支給方法や募集経路によって確認すべき点が異なるため、制度の導入前に社会保険労務士などの専門家へ相談すると安心です。

就職準備金は採用ページの必須項目ではなく、各クリニックが必要に応じて検討する採用施策の一つです。


7.採用ページを制作するときの注意点

① 実際の勤務条件を正確に掲載する

給与、勤務時間、休日、仕事内容などは、実際の募集条件に基づいて記載しましょう。

求職者に誤解を与える表現を避け、変更があった場合は速やかに更新することが大切です。

② 職場の魅力を過度に強調しない

「残業は一切ありません」「必ず希望日に休めます」など、実態と異なる可能性がある表現は避けましょう。

働きやすさを伝える場合も、具体的な制度や取り組みを紹介することが大切です。

③ 応募先を分かりやすくする

採用ページを読んだ求職者が、どこに連絡すればよいか分からない状態は避けたいところです。

電話番号やメールアドレス、受付時間などを明記し、応募しやすい導線を設けましょう。

④ 応募者の個人情報を適切に取り扱う

履歴書や応募メールなどには、個人情報が含まれます。

採用選考に必要な範囲で情報を取得し、利用目的を明らかにしたうえで、適切に管理しましょう。

⑤ 採用情報を定期的に確認する

採用ページは、一度公開したら終わりではありません。

募集状況や勤務条件に変更がないか、定期的に確認しましょう。


まとめ|クリニックのホームページを採用活動にも活用しよう

クリニックのホームページは、患者さんへの情報発信だけでなく、スタッフの採用活動にも活用できます。

採用ページを設けることで、自院の診療方針や職場環境を求職者に伝え、直接応募を受け付けることができます。

また、直接採用によって人材紹介会社への紹介手数料を抑えられる可能性があるほか、ハローワークや求人サイトを通じて医院を知った求職者への情報提供にも役立ちます。

採用ページを作るために、大がかりな採用サイトや専用フォームを用意する必要はありません。

募集要項を掲載し、電話などの応募方法を案内するだけでも、自院のホームページを採用活動に活用する第一歩になります。

さらに、必要に応じて院長メッセージや職場の写真、就職準備金などの情報を加えることで、自院の特徴をより具体的に伝えられます。

これからクリニックのホームページを制作する先生や、既存サイトのリニューアルを検討している先生は、ぜひ採用ページの設置も検討してみてください。

CLINICA WEBでは、全国のクリニックホームページ事例を紹介しています。

採用ページのデザインや掲載内容を考える際にも、実際のクリニックホームページを参考にしてみてください。

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